[ポッドキャスト連携] #3 カナダの世界男女平等ランキング [記事和訳+解説]
みなさんこんにちは、みーです。
みーとさいたまの英語でダイバーシティーのエピソード2で取り上げた記事の和訳と英語解説です。
ポッドキャストのエピソードリンク:
#3 世界男女平等ランキング、カナダの場合
記事のリンク:
Mind the gap: Canada falls 3 spots in global gender parity rankings to 19th place
ポッドキャストの詳細:
[カップルポッドキャスト]みーとさいたまの英語でダイバーシティー[英語学習]
記事和訳
格差を知ろう:世界男女平等ランキングでカナダは順位を3つ落とし19位という結果に
2017年以来初めて、カナダは男女同権の世界ランキングで順位を3つ落とした。
自称フェミニストの首相と男女同数の内閣を抱える国として、カナダは上昇傾向だろうと考えていた人がいたとしても仕方あるまい。しかし火曜日、毎年恒例の世界経済フォーラムによる男女平等ランキングで、カナダは前回の16位から19位に順位を落としたことがわかった。これはスイスや南アフリカ、デンマークのすぐ下の順位だ。アメリカ合衆国は53位まで順位を落としている。
世界経済フォーラムは「世界の半分を占める人々の能力を開発・展開することは、世界経済やビジネスの成長や競争力、将来への備えとして非常に大きな支えとなる」また、「男女同権は経済や社会が繁栄を左右する基礎的な軸となる」と述べた。
2020年の報告からは複雑な状況が見て取れる。全体として男女同権への追求は向上しており、報告書によると世界全体が男女同権を達成するまでにかかる年数は2018年の108年から99.5年に減少したと伝えている。
また、私たちやその子どもたち世代の誰も、生きている間に男女同権を目にすることはないと示唆している。
総合ランキングでは順位を落としたものの、カナダはオーストラリアやフランス、イスラエル、オランダ、ニュージーランドとともに教育水準の面で1位を獲得した。報告書によると、25か国が教育での男女格差を96.1%とほぼ解消した。ヘルスケアの面でも、95.7%の割合でほぼ同権であった。
世界経済フォーラムの男女平等ランキングは、男女格差がもたらす課題を世界の人々に喚起するため、また男女格差を減らす何らかのアクションが取られるときに生まれる機会を創るため策定されている。
大きい政治面での男女格差
報告書によると、「舵をとるポジション」に女性がいると、他すべての階層でも男女平等を促すことができる。しかし、政治の世界は最も進歩がない領域のままだ。北米では、政治面での男女格差のたった18%しか解消されていない。
カナダでは、政府で働く女性は25%前後をうろうろしており、これは西ヨーロッパの平均からおよそ10%下回る数値だ。
報告書によると、わずかな向上しか見られなかったという。昨年の107年と比較して、世界的に政治面での男女格差が縮まるには95年かかると予想されている。2019年、全世界で現在国会の下院の25.2%、また、行政職の21.2%が女性で、これは昨年のそれぞれ24.1%と19%と比較して少しだけ改善している。
しかし、報告書によると、州知事に女性が全くいない国は86か国に上るという。現在までに政府で代表を務める女性がいない国は9か国だ。
経済参加においては、男女格差がなくなるまで257年かかる。これは2019年の202年という報告から増加している。世界的な男女同権度は68.6%だ。下位10か国は経済面での男女格差のたった40%しか解消されていない。
なぜこんなにスコアが低いのか?
報告書は低スコアの要因として3点挙げている。まず管理職やリーダーシップをとる職種にある女性が少ないこと、次に賃金停滞、そして低労働率と低収入だ。
「女性は三重の打撃を受けている:まず、例えば小売やオフィスでの事務員など、オートメーション化により影響を受ける役割に女性が就いていることが多いこと」と報告書は伝える。
クラウドコンピューティングなど、発展中のテック業界で働く女性はたった12%だ。エンジニアやデータ、AIでは、それぞれ15%と26%となっている。
次に、賃金上昇が最も見込める職業に十分な数の女性が就いていないこと。結果として、女性はしばしば停滞した中低層の賃金カテゴリに属している状況にある。
最後に、保育サービスなどの「ケアインフラ」不足や、女性の機会を極端に狭める資金不足が挙げられている。
報告書からわかったこととして、男性が女性と同じくらい無報酬労働をする国は1つもない。最も差がない国でもいまだに2対1の割合だ。また、いまだに72の国で女性が銀行口座を開いたり、クレジットカードを持ったりすることを禁止している。
有効なデータがある全ての国で、女性は少なくとも男性の2倍の時間をケアや自発的な労働に費やしている。そして資金へアクセスができないことが原因で、収入の重要要素となりライフスタイルを支えることにつながるビジネスを始めることが女性にとって困難となっている。
カナダは会社役員に就いているうちの25%が女性で、その数は全女性人口の0.002%強に過ぎない。
このような男女格差が早いうちに解消されないと、全体の格差がもっと開く可能性があり、何年もの進歩がなかったことになると世界経済フォーラムは警告する。
「法制の改定なしには、女性が費やす無報酬の家事労働や育児の相対的時間量に対する文化的・社会的態度を改めることはできず、この状況は女性のキャリアの機会をむしばみ続けることになる」と報告した。
英語解説
mind the gap
タイトルに使われていたこの言葉、地下鉄や電車、駅でよく見るフレーズです。
日本語で言うと「段差にご注意ください」「溝にご注意ください」と言ったところでしょうか。
記者はこの段差と「(男女)格差」をかけてタイトルをつけたのでしょう。
equality/parity/equity
男女平等のお話をしていると決まって出てくる3つの単語。記事にequityはなかったと思いますが、一緒によく見かける言葉です。
- equalityは「平等」
- parityは「同権」
- equityは「公平」
と、それぞれ意味すると思っていれば大丈夫です。
男女平等だけではなく、その他人種差別などの格差のお話をするときにもよく使われる単語たちです。
at the helm
helmは「舵」という意味です。
at the helmは「指揮を取って」「支配する立場で」という意味で使われます。
日本語でもリーダーシップをとるポジションにいることを表して「舵を取る」という言い方をするので、これは日英で同じイディオムですね。
white-collar
直訳すると「白い襟」
これはオフィスでスーツ・白シャツを来て仕事をする人たちのことを表します。
日本語で言うと会社員、オフィスワーカーなどですね。
反対にblue-collarは体を使って働く労働者のことを表します。
その昔アメリカではデニム生地のシャツやユニフォームを着て仕事をすることが多かったため、blue-collarと呼ばれ始めたそうです。
コメントお待ちしています!
エピソードの感想、質問、改善してほしい箇所など気軽にご連絡ください。
以下のいずれかから送っていただけるようにしています。
- ポッドキャスト専用Googleフォーム
- お問い合わせ
- この記事のコメント欄👇
- Twitter DM
今日はここまで。最後まで読んでいただきありがとうございました。