[ポッドキャスト連携] #15 カナダの性的同意年齢 [記事和訳+解説]
みなさんこんにちは、みーです。
みーとさいたまの英語でダイバーシティーのエピソード15で取り上げた記事の和訳と英語解説です。
ポッドキャストのエピソードリンク:
#15 性的同意年齢と児童への性犯罪に関するカナダの法律
記事のリンク:
Age of Consent to Sexual Activity
ポッドキャストの詳細:
[カップルポッドキャスト]みーとさいたまの英語でダイバーシティー[英語学習]
さいたまくんと私がポッドキャストの中で話していた動画「Tea Consent」が気になる方は、記事の一番下まで飛んでください。オリジナルと日本語吹き替えどちらも貼っています。
記事和訳
性的同意年齢
性的同意
性的同意年齢とは、性的行為に法的に同意できる年齢です。性的同意に関わる法律は、キスや愛撫、性交渉まであらゆる性的行為に適用されます。
すべての性的行為は、同意がない限り年齢に関わらず犯罪となります。
同意のない性的行為は重大な犯罪であり、強制的な軽科や重刑に処せられます。
カナダの性的同意年齢
性的同意年齢は16歳です。場合によっては、同意年齢が16歳以上になることもあります(例えば、信頼関係や力関係に基づく関係性の場合や、児童がパートナーに扶養されている場合など)。
つまり、性的行為に法的に同意するには、少なくとも16歳でなければなりません。
年齢が近い場合の免責
児童が14歳または15歳の場合、パートナーとの年齢差が5歳以内である場合に限って、性的行為への同意が可能です。ただし、2人の関係性が信頼関係に基づく場合、力関係がある場合、児童がパートナーに扶養されている場合、この免責は適用されません。14歳または15歳の児童とそのパートナーの年齢差が5歳以上の場合、いかなる性的行為も犯罪となります。
児童が12歳または13歳の場合にも「年齢が近い場合の免責」が適用されることがあります。児童が12歳または13歳の場合、パートナーとの年齢差が2歳以内である場合に限って、性的行為への同意が可能です。ただし、2人の関係性が信頼関係に基づく場合、力関係がある場合、児童がパートナーに扶養されている場合、この免責は適用されません。12歳または13歳の児童とそのパートナーの年齢差が2歳以上の場合、いかなる性的行為も犯罪となります。
性的搾取
16歳と17歳の児童は、いかに当てはまる場合性的同意できません。
- パートナーとの関係が、信頼関係や力関係に基づくものの場合。例:教師やコーチなど
- パートナーに依存している場合、または扶養されている場合。例:衣食住や経済的扶養をする保護者など
- 2人の関係性が搾取的な場合
関係性が搾取的かどうかは以下を考慮して決定されます。
- 年下の人物の年齢
- 2人の年齢差
- どのように関係が発展したか(例えば、急速に、こっそり、インターネットを介してなど)
- 年上が年下をコントロールしたり影響を与えたりしているか
性犯罪
刑法はカナダ国民を性的虐待や性的搾取から守ります。児童を含むすべての人を以下の犯罪行為から守ります。
- 性的暴行
- 凶器を伴う性的暴行
- 加重性的暴行
- のぞき
- 人身売買
- 性的画像の無断公表
- 児童性的虐待
また刑法は、児童への犯罪行為として以下を犯罪と定めています。
- 性的接触
- 性的接触を誘う行為
- 性的搾取
児童ポルノ
児童ポルノとは、広義には以下の通り定められています。
- 18歳未満とみられる人物、または18歳未満として描かれた人物の性的行為を表現しているもの
- 性的目的で18歳未満の人物の性器や肛門周辺の描写を主題として表現しているもの
- 18歳未満の人物との違法な性的行為を支持する、または推奨するような活字・視覚・音声作品
- 性的目的で18歳未満の人物との違法な性的行為の描写を主題とした活字・視覚・音声作品
法律では、児童ポルノの
- 製造
- 流通
- 提供
- 販売
- 所持やアクセス
- 宣伝
- 輸出や輸入
が禁止されていて、最長10年から14年の刑に処せられます。
児童をおびき寄せる行為
性犯罪や誘拐を目的として、インターネットを使って児童と連絡を取ることは違法です。これは「インターネットおびき寄せ」とも呼ばれている犯罪行為です。最長14年の刑に処せられます。
露出
性的目的で16歳未満の児童に対して性器を露出する行為は犯罪です。最長2年の刑に処せられます。
児童売春・児童買春
以下は法律で禁止されています。
- 18歳未満の児童による性的サービスの購入
- 児童売春により利益を得ること
- 18歳未満の児童に 売春を奨める、またはそそのかすこと
最長14年の刑に処せられます。
児童買春ツアー
カナダ国民とカナダ永住権保持者が児童との性的行為を目的に海外旅行に行くことはカナダの法律で禁止されています。犯罪行為が行われた国で起訴されなかった場合、カナダで起訴される可能性があります。有罪判決を受けた場合、カナダで犯罪行為が行われた場合と同様の刑罰が課されます。
英語解説
age of consent to sexual activity
性的同意年齢。
consentに使われる前置詞はtoです。consent toで〜に同意する、〜を承諾するという意になります。
sexual activityには、性交渉だけでなくあらゆる性的行為が含まれます。
relationship of trust, authority or dependency
記事和訳では、信頼関係・力関係・扶養関係に基づく関係性と訳しました。
つまり、子どもの信頼を獲得しやすい、子どもが安心して過ごせる、また、子どもを扶養している職業や立場の人物が子どもと関係を持っている場合の話です。
教師やコーチ、家庭教師、ベビーシッターや家政婦、両親、親戚、義両親、何らかの理由で子どもを引き取っている保護者、親戚、家族ぐるみの友人、などがその立場にあると考えられます。
voyeurism
この単語は知らなかったので、Merriam-Webster先生に確認してきました。
a: the practice of obtaining sexual gratification from observing others
also : the criminal act of surreptitiously viewing a person without their consent in a place where the person has a reasonable expectation of privacy (such as a home or public bathroom) or of using a device (such as a camera) for the purpose of such viewing
b: the practice of taking pleasure in observing something private, sordid, or scandalous
他人を観察することで性欲を満たす行為、同意がないままプライベートの空間(家や公衆トイレなど)にいる人を密かに覗く犯罪行為やそのような様子をカメラなどのデバイスを使って盗撮する犯罪行為、また、プライベートな、下劣な、スキャンダラスな様子を観察することを楽しむ行為。
つまり、「覗き、盗撮」ですね。
ぱっと見発音に苦戦しそうですが発音記号をみるとそんなこともありません👇
vwä-ˈyər-ˌi-zəm
trafficking in persons
人身売買という意味です。正直この表現よりもhuman traffickingという表現のほうがよくニュースやSNSで見るので合わせて覚えておくと便利です。
記事を読んで
性的同意年齢そのものの前に、まずカナダの法律では「すべての性的行為は、同意がない限り年齢に関わらず犯罪」になると明記されていて、そこがまず私からするとうれしかったです。
同意の有無をレイプの判断基準にすると冤罪や虚偽の申告が増えると騒いでる人たちがいるようですが、そもそも曖昧に事を進めることがおかしいし(意思疎通が曖昧なくせにセックスするな)、そういったはっきりとした意思疎通をしにくい・できないような状態や関係のまま性的関係を持つという判断に疑問があります。人間は本能はあれど理性も働かせられる動物なので。
「ムードが壊れる」もどうでもいい言い訳です。しっかり確認してくれる相手、2人で意思を確認できる状況のほうが気持ちを深められると思います。
健全なお付き合いだったら、両方がきちんと納得した上で関係を結ぶのが常識。きちんとした関係を築いていれば、訴えられるかもしれないと心配する状況に陥ることはまずないでしょう。
カナダの性的同意年齢の下限は16歳ですが、実生活で想像してみると16歳だって子どもです。本当はそんな状況に陥ってほしくないですが、16歳までにセックスがどんな行為なのか、それをしたいかどうか自分で判断できるような性教育を受けているとしたら、法律を定める上で論理的な決定ではあると思います。
それに加え、14・15歳、12・13歳と彼らの年が近いパートナーには免責規程があります。つまり、16歳に満たなくてもこれらケースに当てはまる場合は法的に性的同意できるということです。これは純粋な恋愛とそれを経ての性的関係がある場合において年上を犯罪者にしないための規程でしょうね。正直自分の子どもがそんな状況にあったら考え直すよう説得してしまうと思いますが。
あとは、16・17歳であっても、その相手が信頼関係・力関係・扶養関係にある立場の人物の場合は、性的同意年齢は適用されず犯罪となるということで、真っ当なルールですね。
私はすでに大人で、さいたまくんというこれからもパートナーとして生活していく決まった人がいるので、性的同意などここ何年も考えたことなかったですが、若い頃を思い出すと腹立たしいことたくさんあったなぁと思います(幸い危険な目にあったことはない)。
なぁなぁな感じであわよくばさせてみたいな雰囲気を男友達に醸し出されたときに、笑ってNoとはっきり言うようにしてましたが、今思うと張り倒しておけばよかったです笑
なんにしても女性の皆さん、いやだったらはっきりNoと言いましょう。笑いながらのNo、曖昧なNoではなく、真顔でNoです。
Tea Consent
英語(オリジナル)
日本語
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