[ポッドキャスト連携] #13 Nextdoorの警察転送機能と人種差別 [記事和訳+解説]

みなさんこんにちは、みーです。

みーとさいたまの英語でダイバーシティーのエピソード13で取り上げた記事の和訳と英語解説です。

ポッドキャストのエピソードリンク:
#13 Nextdoorの警察転送機能と人種差別

記事のリンク:
Nextdoor Removes App's 'Forward to Police' Feature

ポッドキャストの詳細:
[カップルポッドキャスト]みーとさいたまの英語でダイバーシティー[英語学習]

記事和訳

Nextdoor、警察転送機能を削除

Black Lives Matterの投稿を削除し、人種によるプロファイリングに対処していないことをユーザーから批判された後、Nextdoorは警察転送機能を削除するにいたった。

アプリ上での人種的プロファイリングに対するクレームを受けて、ご近所SNSアプリのNextdoorは、ユーザーが犯罪や治安に関する投稿をアプリ内から警察に転送できる機能を削除した。

アプリ上で蔓延している人種的プロファイリングや人種差別的な投稿についてNextdoorが十分に対処していないという非難を呼んで、Nextdoorは先週、2016年に追加された警察転送機能を削除することを発表した。2010年にサービスを開始したこのアプリは、アメリカを含め11か国に展開しており、具体的な数字は公開されていないがそのユーザー数は何百万に上ると言われている。

広報担当者は「反人種差別対応の一環、そして全ての人がNextdoorを安心して使えるアプリにするため、アプリ全体の分析を続けてきました。特に、警察転送機能は何ヶ月も渡って検証してきました。その結果、この機能の廃止を早めることを決定しました」と今週発表した。

Nextdoorは、反人種差別対応で警察転送機能に的を絞った具体的な理由は明かさなかったが、「警察通報機能の削除により、アプリ上でユーザーが警察へメッセージを送るためだけの機能はなくなりました」と広報担当者は述べた。

Bloomberg CityLabの報道によると、6月12日、Nextdoorのグローバル・パブリック・エージェンシーを率いるジョセフ・ポーチェリ氏は、ミネアポリス警察にアプリから機能を削除すると事前連絡した。ポーチェリ氏は、この機能の廃止の理由としてエンゲージメント率を挙げた。

警察転送機能は削除されても、ユーザーはNextdoorを通して警察、消防、保健所などの公的機関に直接メッセージを送ることができる。

Nextdoorによると、人種的プロファイリングがみられる「有害な投稿」を75%減らし、Nextdoorの全投稿のうち人種的プロファイルに関わる投稿は今現在0.001%以下だという。

警察転送機能が削除される前の5月31日、NextdoorはTwitterでBlack Lives Matterへの支持を示す画像をシェアした。ユーザーがNextdoorによるBlack Lives Matterに関する投稿の検閲を非難したため、このツイートはインターネット上で批判を呼び起こした。他の多くの企業がBlack Lives Matterへのサポートや社内の人種比率・不平等の是正を考慮することを表明した時期と同じくしてNextdoorはこの声明を発表した。

今週インタビューした3人のユーザーは、時にアプリがネガティブな空気を作り出すと感じている。

コロンビア州デンバーに住むナヤェリ・ヴィラロボスさんは、アプリ上でユーザーたちが人種を理由に人を判断していることに気づいた。

ヴィラロボスさんは「単に黒人というだけで怪しいわけではないのに『怪しい男が歩いてるのを見た』と投稿する近所の人がたくさんいます」と述べた。

マリエサ・ヘイズさんはカリフォルニア州シール・ビーチ在住のNextdoorユーザーで、最近Black Lives Matterピース・マーチについて投稿したところ、その投稿が削除されたと言う。

ヘイズさんは「不運なことに、ものの考え方をどうしても変えられない人がたくさんいる。自分と同じようにポジティブな人の方が多いと思ってたけれど、少なくとも今はそうは思えない」と語った。

ティナ・レイソンさんはネバダ州ボルダーシティ在住で、ジョージ・フロイドさんが警察の保護下で殺された事件への批判のため行われた地域デモについて、ユーザーの数人が非難しているのを見てから、少なくとも数週間アプリを使っていないと述べた。

「30年間ここに住んでいます。黒人や他の有色人種についてコメントする人がいて、とても腹立たしく思っています」とレイソンさんは言った。

6月11日に公開された声明で、NextdoorのCEOサラ・フライアー氏は、アプリで「居心地が悪く尊重されていないと感じる」と語ったNextdoorの黒人ユーザーに謝罪した。実際にメールを受け取ったザ・ヴァージによると、同日、Nextdoorはアプリのモデレーターにメールを送り、Black Lives Matterに関するディスカッションを許可するように伝えた。

Nextdoorのコミュニティ・ガイドラインでは、アプリ上での差別やヘイトスピーチを禁止している。

人種的プロファイリングを是正するため、ある出来事・事件について投稿する時は、髪の色や服装、靴など、人種以外の詳細を記述するようにユーザーにアプリが求める仕様となっている。

Nextdoorは、アプリで治安に関わる投稿をシェアする方法を改める包括的な取り組みを推進しており、製品開発に関するフィードバックを得るために外部エキスパートのコンサルテーションも受けていると述べた。

広報担当者は「たった1件の人種的プロファイリングも許してはいけません。エキスパートやメンバーからのフィードバックに耳を傾け、製品を改善するために引き続き取り組んでいきます」と述べた。

英語解説

racial profiling

人種的プロファイリング、人種によるプロファイリングと訳しました。

「プロファイリング」という言葉は日本語ではあまり使わないですかね…刑事モノが好きな人であれば、心理分析官関連のドラマでは聞き慣れた言葉だと思います。

Wikipediaによると

Racial or ethnic profiling is the act of suspecting or targeting a person on the basis of assumed characteristics or behavior of a racial or ethnic group, rather than on individual suspicion.

人種を理由にその人をジャッジしたりその人に対して嫌疑を持ったりする言動です。

anti-racism

これはぱっと見て反人種差別というのがわかると思います。

一応調べてみると人種差別反対主義と出てきますが、これイデオロギーになりえるんですね。イデオロギー以前に人として当然のことだと思ってたので少し不思議。

私がここで取り上げた理由は、antiの発音に今でも迷うからです。

さいたまくんはantiを「アンティ」と発音します。でも、「アンタイ」と発音する人もいます。

カナダ人は「アンティ」というわけではなくどちらも聞いたことがあります。なので地域差というよりも個人差のようです。みなさんの周りのネイティブスピーカーはどう発音していますか?

記事を読んで

まず、Nextdoorのコンセプトはとてもよくて、アプリは便利だなというのが第一印象です。

実際のご近所さんとソーシャルメディア上で交流できるので、近すぎず遠すぎずいい距離感だなと。

治安情報は、このアプリに私が一番求めているものと言っても過言ではないです。でも、記事にあったように、何かあったときに人種だけシェアするのはあまりにも短絡的だなと感じました。

正直に言って、人種は人の特徴を語るとき一番わかりやすい特徴です。でも、それだけだと明らかに対象を絞れないのは自明ですよね。

治安情報に限らず、普段から人の特徴を話すときは具体的に言う練習をしておきたいなと思いました。

トロントでのNextdoorはまだまだ普及中みたいですが、追々レビュー記事を書きたいと思っています。

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今日はここまで。最後まで読んでいただきありがとうございました:)

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