[ポッドキャスト連携] #12 カナダと婚姻後の名字 [記事和訳+解説]

みなさんこんにちは、みーです。

みーとさいたまの英語でダイバーシティーのエピソード12で取り上げた記事の和訳と英語解説です。

ポッドキャストのエピソードリンク:
#12 カナダと婚姻後の名字

記事のリンク:
You’re Married—Should You Change Your Name?

ポッドキャストの詳細:
[カップルポッドキャスト]みーとさいたまの英語でダイバーシティー[英語学習]

記事和訳

婚姻後名字は変更すべき?

現在、婚姻後に名字変更を検討しているカップルには様々な選択肢があります。今回取り上げる名字変更の選択肢とその選択が日々の生活にどう影響するか考えてみてください。

婚姻の誓いを結ぶ前か後かにかかわらず、名字をどうするのかという話題は遅かれ早かれ持ち上がります。

名字変更は友人や家族、配偶者と議論するのに繊細なテーマになることもあります。実際、結婚祝いや祝辞には名字を変えることを前提としたものが多いでしょう。しかし、決定権は完全にあなたにあります。

名字変更にはたくさんの選択肢があります。もはや、新婦が新郎の名字に変更するという単純なものではありません。多くのカップルが新しいユニークな選択を享受しています。

どの名字を選択するか、そしてその選択があなたの生活にどう影響するかを考えた上で判断しましょう。

婚姻後の法的名字変更の選択肢

旧姓をそのまま使う。旧姓を使うカップルは増え続けており、一番簡単な選択です。2人がそれぞれの名字を使い続ければ、役所での手続きや金融機関、その他個人の書類などを更新するというストレスもありません。

  • メリット:名字変更の手続きが不要で仕事にも影響しないこと。すでにキャリアを築いている場合、名字を変更しないため仕事における評判も失わずに済みます。
  • デメリット:場合によっては婚姻関係の証明が必要なこと。例えば、配偶者が病気になり、配偶者に変わって治療や手術の意思決定をする場合、婚姻証明書の提示を求められるかもしれません。

仕事上でのみ旧姓を使い続ける。旧姓でキャリアやビジネスを築き上げてきた人もいます。その場合、仕事上のアイデンティティーと婚姻後のアイデンティティーを分けることもできます。法的に名字を変えても、仕事では旧姓を使い続けるという選択肢です。

  • メリット:仕事上影響を受けず、配偶者や子どもたちと同じ名字を持つことができること。
  • デメリット:名字が2つあると面倒なこと。雇用主やクライアント、仕事関係者への説明にうんざりするかもしれません。

旧姓をミドルネームにする。両方の名字を使って最適解を得たいなら、旧姓をミドルネームにして、パートナーの名字を名字にしましょう。

例えば、ジョセ・ミラーがスティーブ・マクドナルドと結婚し、ジョセ・ミラー・マクドナルドに変更するというように。

  • メリット:自らのアイデンティティーを失うことなくパートナーの名字を自分の名前に加えることができること。
  • デメリット:名字によっては耳障りのいいミドルネームにならないこと。また、署名がかなり長くなってしまうこと。

互いの名字をミドルネームにする。このロマンティックな方法は、仕事上影響を与えることがありません。2人とも名字は変わらず、パートナーの名前を自分の名前の一部にできます。

  • メリット:個人としてのアイデンティティーや仕事上のアイデンティティーを大きく変えることなく配偶者の名前を含められること。
  • デメリット:前の項目と同じく、名字によってはミドルネームに不適切で、署名が長くなりすぎること。

2つの名字をハイフンでつなぐ。よくみられる名字変更の問題の解決法です。2人のどちらか、もしくは両名ともそれぞれの名字をハイフンでつなげて名字にします。

  • メリット:両人やそれぞれの家族が満足する解決方法であること。仕事においても、関係者があなたを認識することができること。
  • デメリット:名字をハイフンでつなげると、長くて変で複雑な名字になる可能性があること。子どもたちが両方の姓を使わないかもしれないこと。

名前を融合する。クリエイティブで興味深いこの方法は、2人の関係性に新しい絆を加えます。

例えば、名字がミラーとマクドナルドの場合、マクミラーと2人とも名乗ります。

  • メリット:新しい家族という絆を感じられ、どちらか一方が名字変更を嫌に思うということがないこと。2つの家族の融合という意味があること。
  • デメリット:周りの人全員が適応しなければならないこと。法的に名字変更するだけではなく、関係者全員に説明する必要があること。

新しく名字をを作る。2人で話し合って名字を作ります。共通の趣味や自分たちの名字にある文字を使ったり、偉大な祖先の名字を使ったりできます。

  • メリット:両人が望む場合はクリエイティブで個人主義的な方法で、両家から独立した自分たちのグループを作ることができること。
  • デメリット:友人や家族から賛同や批判を受けること。周囲の人が混乱し反感を生むこと。

名字を配偶者の名字に変える。最も伝統的な方法です。一般的に、新婦が新郎の名字に変えます。しかし、妻の名字に変更するという冒険的な新郎もいます。また、同性婚カップルは新しい伝統を作っています。

  • メリット:多くの人がこの名字変更を普通と思っていること。子どもがいる場合、旅行する場合、また医療を受ける場合に面倒なことが起こりません。
  • デメリット:旧姓でキャリアを築いてきた場合、名字変更は混乱を招き評判や利益の損失になる場合もあること。

(これ以降はポッドキャストでは取り上げなかった部分です。「州」などが出てきますが、アメリカでの話です)

名字変更の子どもへの影響

婚姻後の名字の選択は、将来生まれてくる子どもたちも含め、家族全体に影響します。カップル2人が納得いく選択でも、それが家族全体にはうまく適用されないこともあります。2人にとってはキュートで賢い選択だったとしても、子どもたちに恥ずかしい思いをさせたり、他の家族が尊重されていないと感じさせたりするかもしれません。

旧姓を使い続ける場合、どちらの名字を子どもたちにつけるのか?ハイフンでつなげた名字の場合、子どもたちが結婚したり子どもを持つとき、その名字を使い続けないかもしれません。新しい名字や融合した名字を選択した場合も同様のことが起こるかもしれません。

一方で、子どもたちと違う名字を持つことは、同じ名字の場合よりも旅行や医療、学校の送り迎えなどに影響する可能性があります。

離婚や別居になったら、婚姻時に選択した名字を使い続けうるか考えてみてください。自分自身がその名字を使わないことにしたとしても、子どもたちはその名字を使い続けることになるかもしれません。

未成年の子どもの名字変更は、通常両親の承諾が必要です。ほとんどの州で、裁判所に申し立て、聴聞会へ出席し、子どもの名字変更の正当な理由を説明しなければなりません。配偶者が名字変更に異議を申し立てる場合、裁判官が結審する前に両人の証言が必要になることもありす。子どもの年齢によっては、彼ら自身が承諾書に署名する必要がある場合もあります。

法的手続きは州によって異なりますが、後々問題が起こることを避けるために、きちんと法に則って名字変更を手続きすることが最適です。

(これ以降はアメリカでの名字変更手続きの詳細についての説明のため省略します)

英語解説

tie the knot

直訳すると「結ぶ・結び目を作る」になるこの表現。

tie the knot

もともとは、昔ケルト民族の結婚式で行われるある儀式から転じた言葉です。

その儀式はハンドファスティングと呼ばれていて、新郎と新婦の手をリボンで結びつけるというものです。

そこから、tie the knotは「結婚する」という意味で使われています。

touchy

記事では、a touchy subjectという使われ方をしていました。

文脈から予想がついたと思いますが、人と話すには繊細な話題、気を使うような・際どい・扱いにくい内容という意味になります。

つまり、意見や立場によっては相手の反感を買ったり議論が紛糾したりするような話題ということですね。

大きくは宗教や政治、より狭くなると堕胎や夫婦別姓、死刑制度などが例として頭に浮かびました。

cut-and-dry

記事ではcut-and-dryと使われていましたが、辞書的な正しさはcut and driedになり形容詞として使います。ハイフンはあってもなくても大丈夫。

なんとこの表現の起源は「お店で買える前もって処理・乾燥されたハーブ」だそうです。面白いですね。

そこから「決まりきった、型にはまった、すでに決められた」という意味で使われています。

hyphenate

hyphenつまりハイフン(-)がわかっていれば、文章から動詞として使われていることがわかるので、「ハイフンでつなぐ・ハイフンをつける」という意味かなと予想がつくと思います。

こういうところ、英語は便利ですね。

記事を読んで

正直な話、選択肢が多すぎて決められない沼にはまりそうです。

私とさいたまくんの場合、十中八九旧姓を使い続けることになると思います。子どもたちは授かったときに考えます。

カナダでは戸籍制度がないこと、個人主義なところ、同性婚が可能なこと、女性の権利活動が活発だったことから、名字をそれぞれで選ぼうという流れは自然だったんじゃないかなという感想を持ちました。

というか、婚姻したカップルが同じ名字を持たなければないという法律がそもそもありません。

カナダの中でもケベック州は特殊で、女性は婚姻後も旧姓のままでなければならないという法律があります。こちらも選択肢を狭めているので一部市民の反感を買っていますが。

日本の選択的夫婦別姓の大きい障害は「自分や自分の支持者に関係がないところにお金や労力をつぎ込んでまで制度改編をしたくない」という政治家の考えにあるような気がしています。

時代によって人々の考え方や習慣、暮らしの形は変わっていくのに、法律や制度がまったく変わらないのは重い枷になりますね。国や法律は国民の暮らしを守ったり保証したりするためにあるものなのに、とつくづく思います。

とにもかくにも選挙は大事だというありきたりの一言でしめさせてください。

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今日はここまで。最後まで読んでいただきありがとうございました:)

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