ナイアガラ国境でのカナダのビザ切り替えの注意点とナイアガラに往復$30で行く方法
ビジターや学生ビザからワーホリに切り替えるとき、申請自体はオンラインでできますが、実際にワーホリのオープンワークパーミットを発行してもらうのはカナダに入国するときです。
つまり、カナダ在住の場合は必ず一度カナダ国外に出なければなりません。
ただし、以下に当てはまる場合は国内申請できて新しいビザは郵送されてきます。自分が該当するのかどうか不明の場合は利用しているエージェンシーや弁護士、コンサルタントに確認してください。
- 学生ビザ⇄クローズドワークパーミット
- 学生ビザ・クローズド/オープンワークパーミット→ビジター
- オープンワークパーミット→学生ビザ・クローズドワークパーミット
トロントやオンタリオ在住で車がない人にとって、一番手っ取り早く行けるのはナイアガラの国境だと思います。
ナイアガラ国境でのビザ切り替えの時の注意点やナイアガラまでのアクセス方法について詳しくお話していきます。
徒歩で利用できるナイアガラの国境2つ
まず、ナイアガラ地域はナイアガラ川の真ん中でアメリカとカナダに分かれます。なのでこの地域にある国境にはすべて橋がかかっています。
ビザ切り替えの時は、カナダを「出国」してアメリカ側に(入国はしなくてOKですが)行く必要があるので、これらの橋を必ず渡ることになります。
ここで学生や留学生にとって困るのは車がないこと。全てのナイアガラ地域の国境が徒歩で利用できるわけではないのです。
徒歩で利用できるのはこちらの2つの国境:
Rainbow Bridge(レインボーブリッジ)
ナイアガラの滝を観に行ったことがある人は必ず目にしたと思います。ナイアガラ地域で一番有名な橋です。カナダ側で滝を見てからこの橋でアメリカ側に渡ってアメリカ側からも眺めるのが定番です。
Peace Bridge(ピースブリッジ)
レインボーブリッジの南、エリー湖がナイアガラ川になる境目に位置する国境です。レインボーブリッジよりアクセスは悪いかもしれませんが、橋を徒歩で渡れます。
注意!ナイアガラ国境の制限事項
カナダの国境警備を担当するCBSA (Canada Border Services Agency)によると、Rainbow BridgeとPeace Bridgeを含むいくつかの国境でビザの申請に制限事項があることを記載しています。
それがこちらのページ👇
ワークパーミット、学生ビザ、COPRのリクエストに関する注意事項です。ワーホリ切り替えの場合もこの制限に含まれるのでよく読んでおきましょう。
このページをスクロールしていくと、ナイアガラ地域の国境についての制限事項が記載されています。
訳すとこうなります。
Peace Bridge、Queenston-Lewiston Bridge、Rainbow Bridgeでの学生ビザ・ワークパーミットリクエストやCOPRのプロセスについて
CBSAは、カナダ在住で有効なワークパーミットや学生ビザ、短期滞在資格(ビジターなどですね)を持っており、国境でのビザ申請を目的としてアメリカ側に渡る個人が、Fort Erie (Peace Bridge)・Niagara-on-the-Lake (Queenston-Lewiston Bridge)・Niagara Falls (Rainbow Bridge)の国境でのCOPRプロセス(永住権のランディング手続き)およびワークパーミットや学生ビザ申請における対応窓口時間を施行しました。
基準を満たす場合(上記下線部)、以下の時間帯であればPeace Bridge・Queenston-Lewiston Bridge・Rainbow BridgeでCOPRプロセスや新しいワークパーミット、学生ビザを申請しても構いません。
- 火曜、水曜、木曜の午前8時から午前12時まで
この時間外で、COPRプロセスやワークパーミット・学生ビザ申請の目的でPeace Bridge・Queenston-Lewiston Bridge・Rainbow Bridgeを渡る、上記基準(下線部)を満たす個人は、Immigration and Refugee Protection Actの要件を満たせばカナダ入国を許されます。しかし、Fort Erie (Peace Bridge)・Niagara-on-the-Lake (Queenston-Lewiston Bridge)・Niagara Falls (Rainbow Bridge)で申請は受付けされず、カナダ国内からIRCCに申請するよう促されます。
また、定められた時間内であったとしても、混雑や待ち時間の長さによって手続きができなかったり、オンラインでの申請やカナダ国内のIRCCで予約をするよう促されたりすることがあります。
簡単にいうと…
火曜から木曜の朝8時から夜中12時までだったら、ナイアガラ地域の国境でのビザ申請可能で、それ以外の時間帯にきたら入国は許されるかもしれないが申請は受付けませんということが一つ。また、時間内に行ったとしても、混雑具合によっては帰されるというのが一つ。
この制限は確か数年前に始まって、それより前はいつでも受付けてもらえました。私がワーホリ切り替えに行った時もこの制限がなかったです。
知り合いに聞いたところ、日によってはとても混雑していて、早朝に行ってもすでに行列ができていて申請受付してもらえない場合もあるそうです。長時間待った挙句に帰されると、何のために時間とお金をかけてナイアガラまで行ったのかと虚しくなっちゃいますね。
逆に夜9時とかどうなんでしょうね。家族連れはいないだろうし、いいかもしれない。
往復30ドルでナイアガラまで行く方法
トロント—ナイアガラ間で公共交通機関を使うなら、バスを使うのがもっとも一般的です。MegabusやGreyhoundは直通の定期便があって、時期や時間によって幅がありますが大体往復$35以上はかかると思います(軽くリサーチしたところ$40くらいが平均かな)。
でも、実はこれよりも安くナイアガラに行く方法があるんです。それはSafety Toursのカジノシャトル。中国系のバス会社なんですが、$30でトロント—ナイアガラ間を往復できるんですよ。Wi-Fiつきってのもいいです。
乗り方は簡単。サイトで最寄りのバス停とバスのスケジュールを確認した上で、予約のために電話をします。予約なしでもOKみたいですが、確実に乗れるように予約しておくことをおすすめします。
当日、パスポートなどの身分証を持って時間通りにバス停から乗車します。乗務員が席を回ってくるので料金を現金で支払い、帰りのバスの時間が記載された乗車券をもらいます。
名前の通りカジノシャトルなので、GTA内にあるカジノシャトルのバス停からカジノリゾートホテルであるFallsview Casino Resortまで連れて行ってくれます。このリゾート、ナイアガラの滝の目の前にあるのでここでバスを降りてナイアガラの滝やRainbow Bridgeまで徒歩で行けます。超便利です。
カジノ客向けなので、初めての人はカジノカードを作る必要があります(無料)。バスを降りた後に受付に促されて、名前や連絡先を登録したら発行されます。このカジノカードがあれば次回から往復$10でこのバスを利用できる優れもの。ナイアガラに好きな時に安く行けるようになります。
カジノカードを発行したらあとは帰りのバスの時間まで自由です。ホテルを出てももちろんOK。
記念に実際にカジノを体験するってのもありかなとは思います。
国境での手続き
さて、それでは実際の手続きについて説明していきます。ここではRainbow Bridgeを例にお話しします。
まずはとにかく、橋に向かいましょう。橋の近くまで行くと、歩行者用の通路があります。橋の入り口に小さな建物が付属されているので、案内通りにその入り口から入ります。
中に入ると駅の改札のような装置が3個ほど並んでいます。$1を支払ってこの改札を通ります。カナダの1ドルコインもしくはアメリカの1ドル札を準備しておきましょう。一応、両替機も設置されています。
建物の出口を通ると、橋の一番端に出てきます。そのままアメリカ側まで歩きましょう。風が強いので帽子などに気をつけてくださいね。
アメリカ側についたら、そこは税関の建物なので入り口から入ります。
オフィサーに何をしにきたのか確認されるので、
- カナダのビザ切り替えのためにきたこと
- アメリカ側には入国しないこと
を伝え、パスポートを提出します。すると、オフィサーが書類を発行してくれます。内容はアメリカ入国を拒否する書類なのですが、気にせず受け取り、すぐにまた橋に戻りましょう。
カナダ側に戻ってきたら、先ほど通った改札ではなく、税関への別の入り口があるのでそこから入ります。すぐにオフィサーにいくつか質問されるので、ビザ切り替えのためということは確実に伝え、そのほかの質問は回答しましょう(空港で聞かれるのと同じような内容です)。このときアメリカ側でもらった書類も提出します。
ビザ切り替えであることが伝わったらオフィサーから「じゃああっちのImmigration Officeに行って」と言われるので大人しくそちらに向かいます。
イミグレオフィスに入ったら、受付担当のようなオフィサーにビザ切り替えにきたことを伝えます。求められたら書類も見せましょう。
混雑具合によって待ち時間は異なりますが、しばらく待つと名前を呼ばれます。名前を読んだオフィサーがいるカウンターに向かい、書類を全てまとめて提出します。
オフィサーに、申請するビザに関する質問をいくつか受けるので回答します。元気にはきはきと話すといいですよ。意味がわからない、よく聞き取れなかったらわかるまできちんと聞き返しましょう。I beg your pardon?で大丈夫です。
問題なさそうだったらオフィサーがビザを発行してくれます。内容確認してと言われるので、必ず名前、生年月日、性別などの個人情報と、ビザの期間が間違いないか確認してください。間違っていたら絶対にその場で主張してください。
主張できず間違ったままのビザを持って帰ってしまうと、修正申請を自分でしなければならず、かなり面倒です。
すべて終わったら出口からイミグレオフィスを出て、これで完了です!
2015年に私がビジターからワーホリに切り替えた時の様子を写真を交えて紹介した記事はこちらから。
では。