[詳細レポ] GoogleのUXデザインコース2 [体験談]

この記事では、GoogleのUXデザインコース2「Start the UX Design Process(UXデザインプロセスをはじめよう)」を詳しくレポートします。

ハイライトは以下の通り。

◎5段階のデザインシンキングプロセスのうち3つ「Empathize」「Define」「Ideation」をカバー

◎「Empathize」フェーズで共感マップ、ペルソナ、ユーザージャーニーを作成

◎「Define」フェーズでプロブレムステートメントを作成

◎「Ideation」フェーズで競合分析など

◎「Peer-graded review」と呼ばれるクラスメートで課題を採点しあうアクティビティあり

Googleのオンライン講座概要はこちら:

[日本からもOK] Grow with Googleオンライン職業訓練プログラムまとめ [月39米ドル]

UXデザインコース1の詳細レポートはこちら:

[詳細レポ] GoogleのUXデザインコース1 [体験談]

それではスタート!

カリキュラム:What did I learn?

コース2は「UXデザインプロセスをはじめよう」がコンセプト。

コースの進捗スクリーンショット

コースを修了すると出てくる画面。完了したコースにチェックマークが入り、進捗具合が見える化されている。

基本のデザインシンキングプロセス5段階のうち最初の3つをカバーしています。

デザインシンキングプロセス5段階

デザインシンキングプロセス5段階

*厳密に言うと、3つ目の「Ideation」はコース3にかけても学んでいきます。

ただ授業を受けるという感覚のコース1とは違い、コース2ではクラスメートから評価を受ける課題も始まり、もっと時間をかけて取り組むことになりました。

デザインプロジェクト

コース1の最後に、デザインプロジェクトが決まります。

私のデザインプロジェクト

Sharpenで選んだデザインプロジェクト。ランダムにデザインプロジェクトを作ってくれる。

私のプロジェクトは、

東京にある映画館のモバイルオーダーアプリをデザインする

です。

このプロジェクトを使って、コース2からコース5までUXデザインプロセスを実際に体験していくことになります。

WEEK 1

デザインフェーズ1段階目「Empathize」。

Empathizeとは、簡単に言うと「共感」です。

UXデザインする製品やサービスのターゲットユーザーに「共感」することで、ユーザーニーズを理解するというフェーズになります。

具体的にどう「共感」するかというと、ユーザーインタビューなどのUXリサーチです。

UXリサーチの過程でリサーチャーが気をつけるべき無意識のバイアスについても学びました。

WEEK 2

引き続き「共感」フェーズを学びます。

この週最初のアクティビティは、アプリの想定ユーザーへのインタビュー!

4名にインタビューを実施して、まずトランスクリプトにまとめました。

そのトランスクリプトをもとに「Empathy map(共感マップ)」なるものを作成。

共感マップ

授業内のエクササイズで作った共感マップ。これは私のデザインプロジェクトとは異なるもので、授業で例として使われたプロジェクトを基に作ったもの。

共感マップは、ユーザーの「言葉」「思考」「行動」「感情」をリストアップしたものです。

共感マップができたら「Persona(ペルソナ)」の作成に移ります。

ペルソナは、製品やサービスのターゲットユーザー代表となる架空のキャラクター。

これが2つ目のアクティビティで、2名のペルソナを作りました。

ペルソナ

2人作ったうちの1人のペルソナ。Makikoさんといいます。

このペルソナ作成のアクティビティは「Peer-graded review(相互評価)」の課題。

つまり、クラスメートに採点してもらうために提出しなければなりません。

提出後、自動で割り当てられたクラスメートの課題を採点・フィードバックしました。

WEEK 3

引き続き「共感」フェーズを学びます。

この週は「User story(ユーザーストーリー)」と「User journey(ユーザージャーニー)」を作りました。

ユーザーストーリーは、ペルソナの視点から語られたユーザーニーズを端的に表した一文。

ユーザージャーニーは、ユーザーがある目的のために製品やサービスを使う上で経験する一連の作業や行動です。

ユーザージャーニー

実際に提出したプロジェクトのユーザージャーニー。作ったペルソナの1人、Makikoさんのユーザージャーニー。

WEEK1からWEEK3で、ユーザーリサーチを通してユーザーに「共感」し、1番重要なユーザーニーズを導き出す作業を学びました。

この週はユーザージャーニーを「Peer-graded review」に提出しました。

WEEK 4

この週から2段階目である「Define」フェーズへ。

Defineとは、「定義」することです。

ここで定義するのは、ユーザーが抱える問題や課題。

「Empathize」フェーズで作ったペルソナなどを使って、ユーザーの課題を端的に説明するプロブレムステートメントを作成しました。

その他、その課題をどう解決するかを簡潔に示したハイポシーシスステートメントの作成や、製品・サービスの価値命題を示したバリュープロポジションの洗い出しも行いました。

番外編として、UXデザインに影響を与える心理学についても紹介がありましたよ。

つまり、行動経済学ですね。

自分の経済活動の行動パターンをありありと見せつけられる(そして反省させられる)行動経済学。

めちゃくちゃ面白いのでおすすめの本も置いておきます。

◎紙・文庫版

行動経済学ブームに火をつけたベストセラー!「現金は盗まないが鉛筆なら平気で失敬する」「頼まれごとならがんばるが安い報酬ではやる気が失せる」「同じプラセボ薬でも高額なほうが効く」――。人間は、どこまでも滑稽で「不合理」。でも、そんな人間の行動を「予想」することができれば、長続きしなかったダイエットに成功するかもしれないし、次なる大ヒット商品を生み出せるかもしれない! 行動経済学ブームに火をつけたベストセラーの文庫化。

◎電子書籍

行動経済学ブームに火をつけたベストセラー!「現金は盗まないが鉛筆なら平気で失敬する」「頼まれごとならがんばるが安い報酬ではやる気が失せる」「同じプラセボ薬でも高額なほうが効く」――。人間は、どこまでも滑稽で「不合理」。でも、そんな人間の行動を「予想」することができれば、長続きしなかったダイエットに成功するかもしれないし、次なる大ヒット商品を生み出せるかもしれない!

WEEK 5

「Ideation」フェーズに入ります。

Ideationは観念化という意味ですが、つまりはデザインのアイデア出しのこと。

競合分析、How Might WeCrazy Eightsといったアクティビティを通してアイデアをブレインストーミングする手法を学びました。

競合分析では、デザインプロジェクトの競合に当たる実在するアプリ4つを分析。

分析結果をGoogle Sheetsに記入し、その内容をまとめたレポートを作成しました。

これが、この週の「Peer-graded review」でコース最後のアクティビティ。

まだデザインの前段階ですが、ビギナーにとっては忙しいコースとなりました…!

授業形式 - How did I learn?

成績

基本的にはコース1のレビュー記事、[詳細レポ] GoogleのUXデザインコース1 [体験談]と同じく、動画やリーディング、ミニテスト、アクティビティで構成されています。

「Peer-graded review」があることが今までと違うところ。

クラスメートに評価してもらうので、当然締め切りも設定されています。

スケジューリングがうまくいかなくて1度締め切りを2日過ぎましたが、大丈夫でした。

他にも遅れているクラスメートがたくさんいるということだと思います◎

詳細は不明ですが、大幅に遅れなければ(採点してくれる人さえいれば)先に進める様子でしたよ。

クラスメートの課題の採点も難しいことはなく、評価基準は明確に決まっているので、それに従って採点するだけの簡単作業です。

スケジュール - How long did it take to complete?

女性と時計

GoogleのWEEK1〜WEEK5の設計どおり、1ヶ月1週間で終了しました。

週によって作業量が重かったりそうでもなかったりします。

プログラム概要ページで各週の必要な時間数がおおまかにわかるので、前もってスケジューリングしておくと◎

「Peer-graded review」の課題がある週は、早めにこなすことを心がけました。

英語のレベル - The level of English

ヘッドフォンで会話を聴いている男性

最後にコース2の英語レベルについて。

コース1のときと変わらず、感覚としては英語中級者(TOEIC600点以上)であれば受講できます。

コース2では「Peer-graded review」に提出する課題でたくさんライティングしなきゃいけないので少し大変かもしれません。

ただ、採点のインストラクションには「ノンネイティブスピーカーの受講者もいるため、そこに配慮して採点するように」と注記がありました。

英語が流暢じゃないから受講できない…なんてあきらめないでくださいね。

どうしても英語が不安という方は、日本語のUXデザインオンライン講座も今はたくさんあるのでチェックしてみてください。

日本語で受講できるUXデザインコースを見てみる 

まとめ - Summary

UXデザイン

Googleの職業訓練オンライン講座Grow with Google UXデザインコース。

コース2では、UXデザインプロセス5段階のうち3段階目までを学びました。

そして、学んだ手法やツールを使ってデザインプロジェクトの課題に取り組みました。

「Peer-graded review」で課題への採点ももらえるし、クラスメートの採点をすることで彼らが学んだことをどう理解し反映しているか見られるのも勉強になります。

コース3では、引き続き「Ideation」フェーズでより具体的に、でもラフなデザインに取り組んでいきます。

受講しようかなと思っている、迷っている、質問したいという方、コメント欄やお問い合わせ、Twitter DMなどからお気軽に連絡してくださいね◎

今日はここまで。最後まで読んでいただきありがとうございました。

関連記事